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大規模修繕工事のスケジュール~施工会社編

2023.9.21

前回のコラムでは、大規模修繕工事の「工事監理」について書かせていただきました。

今回は施工会社の「選定方法」と「工事スケジュール」について、確認していきたいと思います。

 

 

  ~目次~

 

1.大規模修繕工事施工会社選定方法

1-1.特命随意契約

1-2.見積合わせ

1-3. 競争入札

 

2.施工会社の種類

2-1.ゼネコン

2-2.大規模修繕工事専門施工会社

2-3.管理会社

 

3.施工スケジュール

3-1.大規模修繕工事のスケジュール

3-2.各工事について

 

4.まとめ 

 

 

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1.大規模修繕工事施工会社選定方法

大規模修繕工事を開始する約3~6か月前から施工会社を選定していきます。
この選定方法の主だったものが3つあります。

 

 

1-1.特命随意契約

国や自治体が公共工事の発注や物品購入において、特定業者を指名し、競争入札を行わずに契約を締結する方式。

一般工事ではあまり利用されておりません。

 

1-2.見積合わせ

特定の複数の業者に事前に見積条件を提示し、提出された見積の中から最も有利な条件を出した業者と契約する入札方式。

最終的に見積内容と施工業者の能力等を総合的に判断するため、最低額の見積もりを提出した業者に決まるとは限りません。

 

1-3.競争入札

最も有利な条件を提示した業者と契約締結するために、
複数の契約希望者に工事内容や入札金額を書いた文書を提出させて内容や金額から業者を決める方式。

実績の少ない業者でも入札に参加できるため、ノウハウや資金力のない業者が落札する可能性もあります。

 

上記のような選定方法によって、大規模修繕工事の施工会社を決定します。

 

 

 

2.施工会社の種類

  大規模修繕工事の施工会社には、下記のような種類があります。

 

 

  2-1.ゼネコン

  ゼネコンとは、「設計・施工・研究」を自社で総合的に行うことが出来る総合建設会社のことです。

  ゼネコンは売上高によって3段階に分かれています。

  スーパーゼネコン、準大手ゼネコン、中堅ゼネコン等、名前のよく知られた会社で安心感がある一方、
     大規模修繕工事に特化した経験と実績は、施工会社によって異なります。

 

  2-2.大規模修繕工事専門施工業者

  大規模修繕工事に関わる塗装、防水工事等を担当し、実績を積むことで下請け工事から元請け工事をすることになった施工会社が多く、
     専門の施工会社ならではの豊富なノウハウを持ち、状況に応じたきめ細かい対応ができます

  総合的な管理においては、しっかりとした打合せをしておく必要があります。

 

  2-3.管理会社

  マンションの管理会社に通常業務外となる大規模修繕工事も任せることで、
     居住するマンションの状態を良く知っている点では信頼性があります

  ただし、第三者として客観的に見るという点では外部委託と比べ、
      建物調査診断や設計、施工がしっかり行われるのかという不安があります。

 

 

  工事内容(外壁工事、設備工事、耐震改修工事他)や建物規模・形状(タワーマンション、一般マンション他)等により、
     施工会社の得手不得手があるので、納得いくまで検討し、大規模修繕工事を依頼することが重要です。

 

 

 

3.施工スケジュール

   居住者にとっては生活をしながらの大規模修繕工事となります。

   当コラムでも、『大規模修繕工事前に居住者が注意すべきこと!-ベランダ編-』で、
        生活しながら特に気になるベランダ工事について紹介させていただいておりますが、
        今号では各工事のスケジュールを簡単にまとめてみました。

 

 

  3-1.大規模修繕工事の全体スケジュール

  簡単に一般的な大規模修繕工事の全体スケジュール表が下記表となります。

  

 

 

  3-2.各工事について

  工事する箇所は多数ありますが、毎回同じ箇所を修繕工事するわけではありません。

  ・屋根防水 ・床防水(バルコニー床、開放廊下、階段等) 
      ・外部塗装等(躯体、コンクリート塗装、タイル、シーリング)

  ・鉄部塗装等 ・建具、金物等 ・給水設備 ・排水設備 ・その他設備 
      ・昇降機設備 ・外構、付属設備 ・仮設 等

  このような箇所を周期または劣化状態に合わせて大規模修繕工事や修繕工事で対応していきます。

 

  下記フローは大規模修繕工事の一例です。この工事の場合、工期は約4カ月となります。

  〇仮設工事 ➡ 〇躯体調査・マーキング ➡ 〇下地タイル補修工事 ➡ 〇シーリング工事 ➡ 〇洗浄工事 
      ➡ 〇防水工事 ➡ 〇塗装工事(外壁・鉄部)➡ 〇足場解体工事 ➡ 〇竣工 ➡ 〇アフター

  ※ベランダの使用制限が2~3か月程度発生いたします。

 

 

 

  4.まとめ

  大規模修繕工事を施工する会社は数多くありますが、居住者にとっては生活しながら施工するといった
     特殊な環境になるため、管理組合や大規模修繕委員会、工事監理は、工事の進捗や居住者への接し方など
     最善の対応が出来るかを事前に確認したうえで施工会社を選択し、工事内容を決定する必要があります。

 

 

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弊社は、建物躯体部分の大規模修繕工事を専門としている事業部があり、経験豊富なスタッフをそろえております。

入居者様のライフスタイルや周辺環境にも考慮した工事範囲・工事内容・工事スケジュールを組み、

きめ細かいところまでアドバイスさせていただいております。

地域に根ざしているからこそできるフォロー体制で迅速に対応させていただいております。

 

大規模修繕工事のことで気になる点がございましたら、株式会社大柿産業までお気軽にご相談ください!

 

★次回は「倉庫・工場の大規模修繕工事!」について紹介いたします。