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マンション大規模修繕工事でトラブル!?解決方法は!?~後編~

2024.6.12

マンション大規模修繕工事でトラブル!?解決方法は!?
◆マンション大規模修繕工事でトラブルを発生させないための準備~後編

3回シリーズ最終回の今号は、どんなトラブルがあるのか?その対処方法はあるのか?考察してまいります!
 

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   < 目  次 >
 

  【修繕積立金のトラブル】

       01.大規模修繕工事費用の不足(修繕積立金が不足するケース)

 

  【業者とのトラブル】

02. 工事費用の追加請求(当初見積書より費用が追加されるケース)

03. 施工不良(大規模修繕工事完了後に不具合が発生するケース)

04. 施工会社の倒産(大規模修繕工事完了前に倒産等するケース)

 

【入居者様・近隣住民様とのトラブル】

05. クレーム(臭い・騒音・プライバシー侵害等が発生するケース)

06. ベランダの私物(洗濯物や植栽等が邪魔になるケース)

07. 空き巣被害(足場や工事関係者を装って侵入するケース)

08. 車輌トラブル(工事車両の出入り、駐車場台数不足のケース)

09. 店舗の営業の邪魔になる(看板・店構えの視認性が悪化するケース)

 

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【修繕積立金のトラブル】

01.大規模修繕工事費用の不足(修繕積立金が不足するケース)

マンションでは通常、大規模修繕に備えて修繕積立金を用意しています。
国土交通省ガイドラインのなかでマンションの専有面積あたりの修繕積立金の目安を設けており、これを参考に修繕費用を積み立てるのが一般的です。

 

引用元:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」平成23年4月_令和6年6月改訂

 

では、なぜ修繕積立金が不足するのか?理由としては、

・修繕積立金滞納者増加

・工事費、人件費の高騰

・当初修繕積立金の金額設定が低い

・当初修繕積立金に段階増額積立方式を採用している

などが考えられます。

 

下記円グラフを見てもわかるように、計画上の修繕積立金の積立額と現在の修繕積立金の積立額の差は、現在の積立額が計画に比べて不足しているマンションが34.8%となっており、不足がある割合が20%超のマンションが15.5%になっています。
 

引用元:国土交通省(平成30年度マンション総合調査結果からみたマンション居住と管理の現状)

 

大規模修繕工事の費用に不足分を捻出する方法には、次のようなものがあります。(トラブル内容:対処法)

  • 一時金を集める : マンション住戸数で等分し、一括徴収する。
  • 不足分の費用を借り入れる : 金融機関(住宅金融支援機構等)から借り入れをする。
  • 大規模修繕工事の時期を変更する : 安全性に関わる損傷を優先、他はタイミングを見極める必要がある。
  • 大規模修繕の工事内容を見直し : 急を要す工事を優先、他は保留・延期をする。
  • 修繕積立金の値上げをする : 数年前から修繕積立金の見直しをしていく必要がある。
     

< 重 要 >
大規模修繕計画の修繕積立金に関する計画自体を見直しましょう!!施工会社の変更も検討が必要かもしれません。

 

【業者様とのトラブル】

02.工事費用の追加請求(当初見積書より費用が追加されるケース)

当初の見積より費用がかかったとして、施工完了後に追加で費用を請求されることがあります。
この場合、マンション管理組合の承認を得ている工事および費用の請求であること確認してください。
★万が一管理組合の承認を得ていないにもかかわらず、施工会社が独断で進めた工事に関する費用の場合は、支払い義務はありません。

 

03.施工不良(大規模修繕工事完了後に不具合が発生するケース)

マンションの大規模修繕が完了後、数年経ってから建物に不具合が発生した場合は、まずどこで、どのような不具合が発生しているのか詳細を確認します。
施工箇所によって耐用年数は異なりますが、1年程度で不具合等出た場合は、ほとんどが施工不良によるものと思われます。
★修繕工事の完了時に施工会社から発行される保証書の内容を確認し、施工会社に対応を依頼してください。また瑕疵保険の対象であれば、保険の活用という選択肢もあります。

 

04.施工会社の倒産(大規模修繕工事完了前に倒産等するケース)

マンション大規模規模修繕工事は長期間となるため、大規模修繕工事が完了する前に施工業者が倒産や諸事情によって工事を継続できなくなる事態も起こります。
この場合は工事費用を清算し、速やかに次の施工業者に引き継がなければなりません。

★施工会社選定は慎重に行いましょう。施工実績のみならず、経営状況等確認することも必要です。

 

【入居者様・近隣住民様とのトラブル】

05.クレーム(臭い・騒音・プライバシー侵害等が発生するケース)

マンションの大規模修繕工事の間、居住者は大きな音や振動、粉塵被害のほかにも、窓が開けられない、ベランダに出られない、敷地内に居住者以外の人物が出入りする、大型車輌の出入りといった、さまざまなストレスが、マンションの居住者や近隣住人に降り掛かります。
当コラムでも、2023年4月に取り上げておりますので、そちらをぜひご覧ください。

⇨ 知っておきたい!大規模修繕工事中の「音・埃・臭い」


06.ベランダの私物

ベランダは専有部分ではなく、共有部分となります。そのため、大規模修繕工事にあたっては、事前にベランダの私物を撤去するように呼び掛けをします。
修繕が始まっても、ベランダにエアコン室外機を除く私物(植栽や洗濯物など)が置かれていることが多々あり、そうなると修繕工事ができません。
作業日程が変更され、修繕計画の見直しや追加費用が発生する可能性もあります。
ベランダの私物を修繕工事が始まる前に片付けるよう、工事関係者はしっかりと告知をすることが必要です。
また居住者も、あらかじめベランダには私物を置かないようにしましょう。


 

07.空き巣被害

マンションで外壁の修繕を行う場合に設置する足場は、空き巣被害を誘発する原因となり得ます。
また、工事業者を装って、不審者が堂々とマンション内へ入ることも考えられます。

居住者は窓や玄関の施錠を徹底するよう気をつけましょう。
マンションの大規模修繕工事が完了するまでは、気を抜かず、居住者と工事関係者が連携して注意喚起をしていくことが重要です。

またマンション全体を覆う養生シートは、不審者が身を隠すスペースを与えてしまいます。透過性のある養生シートを導入しましょう。

 

08.車輌トラブル

マンションの大規模修繕工事期間中は、工事関係者車輌がマンション敷地内に出入りします。工事車両用駐車スペースが足りない場合は、敷地内に代替駐車場も用意することもありますが、この代替駐車場は工事関係者専用となるため、居住者に不満の声があがるほか、工事車輌がイタズラされたり、あるいは、居住者の車両に見知らぬ傷がついているといったトラブルが発生することも考えられます。
居住者用駐車スペースと工事車両用スペースをきっちりと区分し、トラブルが発生しないように気をつけましょう。

 

09.店舗の営業の邪魔になる

1階に店舗や事務所といったテナントがある場合、マンションの大規模修繕工事の間、看板や店構えの視認性が下がることが考えられます。
着脱が容易な看板であれば、管理組合に相談し、許可を取って足場の目立つ箇所に移動して設置しましょう。
外壁に固定されている看板を着脱する場合は、テナント側の費用負担となります。双方確認相談の上、対処法を考えましょう。

 

マンションの大規模修繕工事は、マンションの快適性を維持し資産価値を保つために欠かせません。
しかし準備段階から施工完了後まで、さまざまなトラブルが考えられます。
マンション建築に関する知識のほかにも、建築業界に関する情報に精通していることや、複雑に絡み合う関係者と円滑にコミュニケーションをとるスキルが欠かせません。
マンションの大規模修繕をスムーズに進めるなら、知識と経験が豊富であり、かつ信頼のおける専門家・専門業者を選ぶことが重要です。

 

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弊社は、建物躯体部分の大規模修繕工事を専門としている事業部があり、経験豊富なスタッフをそろえております。
入居者様のライフスタイルや周辺環境にも考慮した工事範囲・工事内容・工事スケジュールを組み、
きめ細かいところまでアドバイスさせていただいております。

地域に根ざしているからこそできるフォロー体制で迅速に対応させていただいております。

大規模修繕工事のことで気になる点がございましたら、ぜひ「株式会社大柿産業」までお気軽にご相談ください!